恋・したい
「ワイン飲みたいな♪りぃ飲んだ事ある?」
『まだだよ。どっちにしよっか?』

メニューの裏側を開き由宇に見せる。

「う―ん、白かな。種類たくさんあるね…」
【ねぇ、ちょっと】

柚季がボーイを呼びつけた、と同時に私の膝を突ついた。

『シチリア産の白ワインありますか?』

「はい、ございますよ。少々お待ちくださいませ」

ボーイが奥へと小走りで引っ込んで行った。

「りぃシチリアってどこ?」
『確かイタリアじゃなかったっけ?違うかな…』
【莉梨愛ちゃん詳しいんだね】
「だってりぃかなりお酒好きなんだもんね」
『唯一のストレス解消なんだし安くて美味しいのが一番♪でも高くて美味しいのも飲まなきゃ!』
「そんなに美味しいんですか?」

柚葉ちゃんがおめめをくりくりさせながら聞いてくる。

『私にとってはね。合わない人も居るからね』
「お待たせ致しました」

ソムリエがワインを運んできた。本物を見るのは初めてだわ。

「テイスティングの方は宜しいですか?」
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