恋・したい
羽根…
真っ白い羽根が降り積もる…
柔らかい微笑みと
温かいぬくもりと
確かな鼓動と

ゆっくり…
ゆっくり…
恐怖感が薄れてゆく

━あなたならこわくないよ━

素直に胸に寄りかかる。耳に聴こえるあなたの心音が心地良い。

【莉梨愛ちゃん子供みたい】



『ゆず…』

自分の声で目を覚ました。真っ暗な部屋はしん、と静まりかえっていて外から聞こえる車の音が厭に耳障りだ。
天使の柚季が助けてくれた…
柚季は天使なの?私にとって大切なひとだから…?
私を救ってくれる?
心の暗闇をはらってくれるの?
キャミを脱ぎ真っ暗なリビングを抜け、バスルームに入る。手探りでライターを見つけてあかりを灯した。
アロマキャンドルに火を付け、シャワーを浴びる。ゆらゆらと揺れるキャンドルの灯りが私を癒してくれる。
ローズオイルを湯船に垂らす、が

『入ってない…』

空っぽになってる。
他のオイルは持ってないし薔薇以外の薫りは興味ないしね。仕方ない、我慢しなきゃ。
いつもより早目にバスルームを出て再び眠りにおちた。
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