恋・したい
ほわほわ湯気の向こうに大切な人が居る事が私の胸を温かくしてくれる。ココアをちょっとすすり、甘い匂いが身体に染みわたる。

「食べよっ」
『頂きます!』

鮭の塩焼き、納豆、大根の味噌汁に焼き海苔。はぁ、最高♪

味噌汁を一口飲み、納豆をご飯にかける。

『私柚季の事好きみたい』

ぱくりと納豆ご飯を口に含みながら告白した。

「えっ!?」

もちろん由宇は驚いて…
納豆をテーブルにかけた。

『そこご飯違うから』

笑いながら布巾で拭う。

「だって今こんな時に言う!?納豆食べる時にさぁ」
『気にしない、気にしない』

鮭を頬張り大根を口に運ぶ。
だって今言いたくなったんだからしょうがないじゃない。

はっきり解ったの。

柚季に恋してるって。
…大切なんだって。
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