-CHERRYBLOSSOM-



「言ったよ。珠希ちゃんと陽真君はもう友達です。っつーことで!“君”もいらないから。呼び捨てで呼んでよね。俺も今から“珠希”って呼ぶし。」



でも、あたしに関わったら、陽真君がお兄ちゃんになんて言われるか。



「あっ!今あたしと関わらない方がいいって思ったでしょ!!」


「な、んでわかったの?」



小声で言ってたかな。



「なんとなく。そう思っただけだよ。それにさ、お兄ちゃんの言うことを聞くのは良いことだと思うけど…少しは反発してもいいと思うよ。俺はね。」



“反発”か、



「お兄ちゃんになに言われるかわからないよ!?」


「うん。」


「それでも友達だって言える?」


「もちろん!珠希と友達になりたいって思ったのは、俺の意志だから。珠希には迷惑かけないよ!」


迷惑なんて、気にしないんだけどな。


「ありがとう。陽真君。」


「陽真!!」


「え!あぁ、ありがとう、陽真。」


なんか照れるなあ。


「いいえ。どういたしまして。」
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