准教授 高野先生の恋人
何を隠そう彼のうちの戸棚には、いただき物の美味しいハチミツが入ってるのだ。
「せっかくだから、色んな種類のハチミツを試してみるといいよ」
「うん。なんか、楽しみ」
「僕も楽しみ。“あ~ん”して食べさせてあげるんだぁ」
「やっぱり・・・」
「それが正しい看病のされ方というものです。ハイ、覚えておいてくださいね」
「試験に出ますか?」
「もちろんです」
私たちは、鼻と鼻がぶつかるくらいにくっついて、くすくすと笑い合った。