甘い声で囁いて?


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あれは
寒い冬の日

あの時
付き合っていたカレ、彰と
クリスマスを
一緒に過ごそうと
約束した


私は
幸せで
幸せで
黒く澱む絶望に
気づかずにいた―…


「あーきらっ」


そう声を
かけながら
彰に飛び付く私


『どした?』


そう振り向く彰に


「もうすぐ
クリスマスだよー
本当楽しみっ」


『だなあ
楽しみだな』


そう返してくれた
その言葉を本音だと
思ってた


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