甘い声で囁いて?
「は?
彰?」
へ?
ど-ゆうこと?
私は
全身の力が
抜けていくような
感覚だった
『まっだわかんな-い?
麗奈ちゃん捨てられたの♪』
―…え?
私は信じられなくて
彰が近くにいるんだと思って
寒空の下で
固まった足を
動かして
探しに行こうとした途端
『あっ!!
駄ぁ-目♪』
と目の前にいた
見知らぬ男の手が
私の首に回ってきて…
『ねぇ?
行こう?』
ニヤッとしながら
私の耳元で
囁く声
危険を感じた