恐怖 DUSTER
弥生は、恐怖に押しつぶされ半狂乱になって暴れ始めた。



弥生の両手を支えている、裕子と恵子もどうしていいか解らず、必死で弥生を押さえ続けているだけであった。



女の声が、嬉しそうな声が四人に聞こえた・・・



「嬉しい・・・これが明るい世界なのね・・・見える、見えるよ弥生ちゃん・・・」



そして女は、麻美の方にゆっくりと視線を向けて微笑みながら問いかけた。




「あなたが、麻美ちゃんね。あなただけが私の姿を見えるのね?」




「ねぇ?・・・私は、どんな姿なの?」




「顔は、どんな感じ?」




「髪は長いの?・・・それとも短いの?」




「ねぇ、ねぇ、麻美ちゃん教えてよ・・・?」




「弥生ちゃんからもらった目は綺麗かな・・・?」




女の言葉に、弥生の心は粉々に砕け散りそうになっていく。




「いゃー!目を返して!お願いだから目を返して!」





裕子と恵子も、弥生を抑えていられないぐらい激しく暴れ叫び続けた。








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