恐怖 DUSTER
弥生が、恵子の言葉にあきれていたら、またも視界が見えなくなった。




「だぁ~れだ?」




「もうまた!いい加減にしてよね!」




今度は、自分の後ろにいた裕子か麻美の仕業であろう?




弥生は、声の質から犯人を推測し答えた。




「今度は、麻美でしょ?」




裕子の声は、麻美より低い。今の声は声を変えていても高かった。




弥生は確信を持って答えた。




「ちがう~よ!」




「えっ!」




予想外の返答に、弥生は戸惑った。




「じゃ、裕子?」




「当たり!」





弥生の目から手が離れると同時に振り返ると、弥生の耳元の後ろに麻美がいた。




「あっ!ずる~い!」




「ごめん、ごめん」
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