恐怖 DUSTER
「それで話の続きだけどね」
麻美がそう言うと、千恵がさえぎるように言った。
「ね、ねぇ里美の事はもういいじゃない?弥生も里美があの事故に遭い、あの暗闇の場所に閉じ込められていて、いま無事に入れ替わる事ができた事実は理解できたんだし、あの辛い記憶を何度も話さなくても・・・」
千恵の発案に、自分の知らない事実を知りたいと言う思いが薄れていく弥生。
・・・たしかに千恵の言うとおり、再び里美に悲しい記憶を思い出させるのは可哀想よね・・・
その弥生の思いを打ち壊すように、麻美は強い口調で言った。
「だめよ!弥生にも全てを知ってもらわないと。私たちは同じ時間、同じ場所で共に辛くて悲しい思いをし、そしてあの暗闇に閉じ込められていた仲間なんだから!」
麻美はその場にいる全員に視線を向けさらに力強く言う。
「だから、全員の悲しみと怒りと憎しみを共有しないとダメなのよ!」
麻美の激しい口調に、その場に居る全員が沈黙した。
里美が千恵を見つめ静かに言う・・・
「私なら大丈夫だから、弥生に全部話して上げて・・・」
「本当に大丈夫?」
千恵の問いに、里美は小さくうなずいた。
「解った。それじゃ全部話すね」
千恵は弥生に視線を向けて改めて話し始めようとする。
「千恵、辛いなら私が話そうか?」
麻美の言葉に千恵はゆっくりと首を横に振った。
「大丈夫、私が話す。私が話さないといけないことだから・・・」
里美は千恵を気遣うように、千恵の手を握り締めた。
「里美のね・・・里美の家族を殺したのは・・・私なんだ・・・」
麻美がそう言うと、千恵がさえぎるように言った。
「ね、ねぇ里美の事はもういいじゃない?弥生も里美があの事故に遭い、あの暗闇の場所に閉じ込められていて、いま無事に入れ替わる事ができた事実は理解できたんだし、あの辛い記憶を何度も話さなくても・・・」
千恵の発案に、自分の知らない事実を知りたいと言う思いが薄れていく弥生。
・・・たしかに千恵の言うとおり、再び里美に悲しい記憶を思い出させるのは可哀想よね・・・
その弥生の思いを打ち壊すように、麻美は強い口調で言った。
「だめよ!弥生にも全てを知ってもらわないと。私たちは同じ時間、同じ場所で共に辛くて悲しい思いをし、そしてあの暗闇に閉じ込められていた仲間なんだから!」
麻美はその場にいる全員に視線を向けさらに力強く言う。
「だから、全員の悲しみと怒りと憎しみを共有しないとダメなのよ!」
麻美の激しい口調に、その場に居る全員が沈黙した。
里美が千恵を見つめ静かに言う・・・
「私なら大丈夫だから、弥生に全部話して上げて・・・」
「本当に大丈夫?」
千恵の問いに、里美は小さくうなずいた。
「解った。それじゃ全部話すね」
千恵は弥生に視線を向けて改めて話し始めようとする。
「千恵、辛いなら私が話そうか?」
麻美の言葉に千恵はゆっくりと首を横に振った。
「大丈夫、私が話す。私が話さないといけないことだから・・・」
里美は千恵を気遣うように、千恵の手を握り締めた。
「里美のね・・・里美の家族を殺したのは・・・私なんだ・・・」