恐怖 DUSTER
「もう!また?本当にいいかげんにしてよね!」



「だぁ~れだ?」




度重なる目隠しに、腹が立ってきたが渋々答えた。




「もう、恵子でしょ!」




「ちが~うよ・・・」




今度は小さく弱々しく声色を変えているらしい。




「じゃ、裕子!」




「ちが~うよ・・・」




「はい、はいそれじゃ麻美でしょ!」




「ちが~うよ・・・」




「えっ!」




相手の答えに、少し戸惑う弥生。





「もう、恵子!裕子!麻美!いい加減にしてよね!本当に怒るよ!」




すると、弥生から離れた方向から声がした。





「弥生!どうした?早く来なよ!」




恵子の声である!





「ほら、ほら弥生、もたもたしていると置いてくよ!」




裕子の声も聞こえる?





「弥生どうしたの?気分でも悪いの?」





麻美の声まで聞こえる?





「なんで・・・?」
< 9 / 190 >

この作品をシェア

pagetop