僕の姫~ちっぽけな勇気~
「受験勉強、もう嫌だよ…。」


座るなり、知世ちゃんは泣き言を言った。


僕と違って好きなことじゃないし、勉強嫌いだもんね…。


「そこの受験生たち、煮詰まってんなぁ♪」


兄貴が僕の部屋に明るく入ってきた。


僕は特に煮詰まってないんだけど…。


「今日何があるか知ってるか?」


今日…

なんかあったっけ…?


「花火大会でしょ!!」


わからない僕と違って、知世ちゃんは即答した。


女の子ってそういうの好きだもんね。


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