僕の姫~ちっぽけな勇気~
「行ってこいって言っただろ?

俺は今日バイトでさ。」


ごめん、と謝る兄貴。


「…そっか。」


「だから、俺の分まで楽しんでこいよ。

はい、これやるからさ♪」


そう言って渡されたのは、2枚の1000円札。


「兄貴、これ…」


「俺からのプレゼントだ。」


「あ…ありがと。」


子供みたいで悔しいけど、バイトをしてなくてお金がない僕にはうれしいプレゼントだった。


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