僕の姫~ちっぽけな勇気~
「さぁね。」


僕がそう言った瞬間、階段をかけ上がる音がした。


「知世、浴衣持ってこい!

母さんが着付けてくれるって。」


兄貴は母さんに着付けが出来るか聞いていたようだ。


「本当に!?」


「おう♪」


「浴衣取ってくるね!」


知世ちゃんはすごくうれしそうに部屋を出ていった。


浴衣着たいんだ…

まぁ、女の子だもんね♪


絶対似合うだろうなぁ…


じゃなくて!!


「兄貴、どういうつもり?」


「どういうつもりって…うれしくないのか?」


兄貴はからかうように言う。


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