僕の姫~ちっぽけな勇気~
自信と勇気…


そっか。


僕は水風船の運命を辿りたくないんじゃなくて、辿る勇気がないんだ…。


「でも、まだ言えないよ。

受験もまだ終わってないし…。」


「このヘタレ!!

受験を言い訳にすんな。

男なら言えよ。」



僕は唖然とした。


まさか兄貴に怒鳴られるとは思わなかったから。


「そうだよ…僕はヘタレだよ。

今、知世ちゃんにフラれたら大学も落ちる…」


知世ちゃんが兄貴を好きだとしても、想いを伝えることは出来た。


でも…出来なかった。


僕はちっぽけな勇気さえ持ってない…。


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