僕の姫~ちっぽけな勇気~
確かに一緒にいられるだけで幸せと思うかもしれない。


じゃあ、一緒にいられなかったら?


遠距離で全然会えなかったら?


本当に幸せって言えるかな?


…やっぱり、僕に知世ちゃんを幸せになんか出来ない。


「わかった。

最終的にはお前が決めることだから、もう俺は何も言わないよ。

でも…あのことはちゃんと言えよ…

大事なことは言ってないんだろ?」


兄貴が部屋のドアを閉めて、ベッドに座った。


「言わなきゃいけないかな?

受かってからじゃ遅い?」


僕は勉強机の椅子に座って、兄貴に問う。


.
< 126 / 151 >

この作品をシェア

pagetop