僕の姫~ちっぽけな勇気~
「う…」


やっぱり図星だったみたい。



僕は少しあきれながらも、とどめの言葉を発した。


「言っとくけど、僕は持って帰るの手伝えないからね。」


「…えぇ!?」


大きく目を見開いて、明らかに僕を頼りにしてた表情を見せる知世ちゃん。


頼りにしてくれるのはまぁうれしいんだけど…。


「なんで!?」


「知世ちゃんは今日お昼で終わりだけど、僕は20時まで練習があるんだ。」


コンクールまであと10日だから、より高い質の演奏をするために合奏を中心として練習する。


少しの時間も無駄にしないため、学校が使える20時までみっちり練習だ。


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