ホスト前線上昇中
コンコン。
自分の部屋の前なのに念のためノックをしてしまう。
アイツに気を遣うのも釈に触るのだが、一応相手が『異性』と言う認識がそうさせていた。
「開いてるよ」
中から声が聞こえる。どうやら彼の方が先に帰っていたらしい。
──ガチャ。
少々、乱雑に扉を開けるとカバンを自分の机にドカッと置いてやった。
「部屋は移動できたのか?」
彼は私と背中合わせの勉強机に座っている。
その余裕そうな態度がむかつくんですけど。
「……できなかった」
「それは、それはお気の毒に」
「よくそんなに悠長に構えてられるわね。嫌じゃないの?」
「別に……どうあがいても移動できないんだから諦めるしかねぇだろ」
このままでは私もこいつのペースに乗せられてしまう。
「私はぜぇ~ったい!諦めないから!」
「へぇ~なんか作戦でもあるの?」
「な……無いけど。このままじゃあんたの……」
何?
どうしたって言うのよ!
その透き通った彼の瞳に吸い込まれそうになっている自分が居た。
「お前はもう俺のもんなんだよ」
「はぁ?ばかじゃないの!私があんたのこと好きなるなんて思ったら大間違い!自惚れないでよね!」
……ったく、どっからそういう発想が生まれるんだか。これもプレイボーイならではなのかしら。
「そんなこと言っていいのかな?」
静かに笑みを浮かべると、彼は机の引き出しから写真を数枚取り出した。
──私の着替え写真!?
下着姿の自分が隠し撮りされていた。
おのれ~っ!姑息な手を使いおってからに!
つーか、そんなもんいつの間に撮ったんだ。
「卑怯よ!」
「渉が俺と付き合ってくれれば済む話。どうする?」
自分の部屋の前なのに念のためノックをしてしまう。
アイツに気を遣うのも釈に触るのだが、一応相手が『異性』と言う認識がそうさせていた。
「開いてるよ」
中から声が聞こえる。どうやら彼の方が先に帰っていたらしい。
──ガチャ。
少々、乱雑に扉を開けるとカバンを自分の机にドカッと置いてやった。
「部屋は移動できたのか?」
彼は私と背中合わせの勉強机に座っている。
その余裕そうな態度がむかつくんですけど。
「……できなかった」
「それは、それはお気の毒に」
「よくそんなに悠長に構えてられるわね。嫌じゃないの?」
「別に……どうあがいても移動できないんだから諦めるしかねぇだろ」
このままでは私もこいつのペースに乗せられてしまう。
「私はぜぇ~ったい!諦めないから!」
「へぇ~なんか作戦でもあるの?」
「な……無いけど。このままじゃあんたの……」
何?
どうしたって言うのよ!
その透き通った彼の瞳に吸い込まれそうになっている自分が居た。
「お前はもう俺のもんなんだよ」
「はぁ?ばかじゃないの!私があんたのこと好きなるなんて思ったら大間違い!自惚れないでよね!」
……ったく、どっからそういう発想が生まれるんだか。これもプレイボーイならではなのかしら。
「そんなこと言っていいのかな?」
静かに笑みを浮かべると、彼は机の引き出しから写真を数枚取り出した。
──私の着替え写真!?
下着姿の自分が隠し撮りされていた。
おのれ~っ!姑息な手を使いおってからに!
つーか、そんなもんいつの間に撮ったんだ。
「卑怯よ!」
「渉が俺と付き合ってくれれば済む話。どうする?」