ホスト前線上昇中
一週間
嫌だと言いつつなんでコイツと一緒に居るんだろ……。
あれから一週間が経とうとしているが、特に近況に変化なし。
まぁ、唯一変わったと言えば──、
「美由紀!こらっ!起きろ~!遅刻するわよ」
私が彼のことを『美由紀』と呼ぶようになったことくらいかな。
二段ベット用の細い階段を半分上ったところで大声をあげる。
……ったく、目覚まし時計じゃないっての!
「ふぁ~ぁ」
「今日、日直なんでしょ。早く起きて先生のとこいかないと」
「……そっか」
ゆっくりと上半身を起こす。目はまだ眠そう。
「なっ何よ!」
それでも見つめられるとドキドキしてしまう。
「目覚めのキス」
「ばかっ!先に行くからね」
枕を手に取り彼の顔面に投げ付けると部屋を出た。
バタン。
何気ないいつものやり取り。いつもこんな具合だ。
私たちって端から見たら何に見えるのかなぁ。
☆
「渉ってさ、村瀬君と付き合ってるの?」
「なっ何よ、いきなり」
席に着くなり深雪の第一声がこれだから嫌になっちゃう。
「噂になってるわよ~最近仲もいいみたいだし、それになんてたって一緒の部屋だもんね~年頃の男女が二人っきり!何もないハズがない!もうキスくらいはしてたりして」
また……噂ね。
「あのね~ぇ!あいつとは別に部屋が一緒なだけ!特別な感情なんてないの!こっちだって迷惑しているんだから」
「本当に?」
「無い!」
「本当に本当?」
疑われても仕方ない状況ではあるのだが……深雪のやつ信じてないわね、あの目は。
「本当に本当に何もないってば!もぅ~しつこいぞ!」
いくら深雪にでもキスしたことは言えなかった。
あれから一週間が経とうとしているが、特に近況に変化なし。
まぁ、唯一変わったと言えば──、
「美由紀!こらっ!起きろ~!遅刻するわよ」
私が彼のことを『美由紀』と呼ぶようになったことくらいかな。
二段ベット用の細い階段を半分上ったところで大声をあげる。
……ったく、目覚まし時計じゃないっての!
「ふぁ~ぁ」
「今日、日直なんでしょ。早く起きて先生のとこいかないと」
「……そっか」
ゆっくりと上半身を起こす。目はまだ眠そう。
「なっ何よ!」
それでも見つめられるとドキドキしてしまう。
「目覚めのキス」
「ばかっ!先に行くからね」
枕を手に取り彼の顔面に投げ付けると部屋を出た。
バタン。
何気ないいつものやり取り。いつもこんな具合だ。
私たちって端から見たら何に見えるのかなぁ。
☆
「渉ってさ、村瀬君と付き合ってるの?」
「なっ何よ、いきなり」
席に着くなり深雪の第一声がこれだから嫌になっちゃう。
「噂になってるわよ~最近仲もいいみたいだし、それになんてたって一緒の部屋だもんね~年頃の男女が二人っきり!何もないハズがない!もうキスくらいはしてたりして」
また……噂ね。
「あのね~ぇ!あいつとは別に部屋が一緒なだけ!特別な感情なんてないの!こっちだって迷惑しているんだから」
「本当に?」
「無い!」
「本当に本当?」
疑われても仕方ない状況ではあるのだが……深雪のやつ信じてないわね、あの目は。
「本当に本当に何もないってば!もぅ~しつこいぞ!」
いくら深雪にでもキスしたことは言えなかった。