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エンディング
次の日。
私はすごく嫌な予感がしていた。
──というのも。
『杉原渉 浮気発覚!?』
「やっぱり……」
掲示板に堂々と張り出された校内新聞。
ったく……新聞部も暇なのね。
ネタにされる方の身にもなって頂きたい!
もちろん内容は──、
『本城学と放課後の密会』
校門で待ち合わせしていたことの他に、喫茶店に居たことまで事細かく書かれている。
ここまでくると、弁解するのも疲れたって感じだわ。
こんな状況じゃ溜息をつかずにはいられない。
はぁ〜ぁと大きく息を吐いた時だった。
「有名人は大変ねぇ〜」
そ、その声は──。
背後からの聞いたことのある声に、私は恐る恐る振り向くことにした。
「麻理さん」
部長からの言付けだろう。いろんな面で気まずいとしか言いようがない。
「あなたにはまずお礼を言うわ。姉からの伝言よ」
「お礼……ですか?」
てっきり怒られるとばかり思っていたので、思わず拍子抜けしてしまう。
「美由紀のことを説得してくれたから。あいつの頑固さは並じゃないのは私も十分分かっているつもりよ」
説得……か。そういうことになるのか、一応。
「陸上部のためですもの当たり前じゃないですか〜アハハ」
口が裂けてもヤケになって、交換条件突き付けたなんて言えない。しかも……。
「それにしても変わったわよね、彼。前よりも表情が明るくなったわ。きっとあなたの影響ね」
「……麻理さんはまだ美由紀のこと好きなんですか?」
「好き……なのかなぁ。私とあいつの恋愛は『ゲームオーバー』になっちゃったのにね。私がどんなに好きでも彼には届くことはないの。美由紀の気持ち、私には理解できなかったから──。それが敗因ね、あの頃は相手のことなんて考えずに、自分のことしか見えてなかった。早く前に進めるようにならなきゃね」
「麻理さんならきっと素敵な恋が見つかりますよ」
「ありがとう。杉原さん!彼のことよろしくね」
そして、彼女は思い出しかのように言葉を繋げた。
「姉からもう一つ伝言!今回は大目に見てあげるけど部活はさぼらないこと!いいわね!だって」
「はい……」
なんだかとてもすがすがしくて、肩の荷がすうっと軽くなったような心地だった。
私はすごく嫌な予感がしていた。
──というのも。
『杉原渉 浮気発覚!?』
「やっぱり……」
掲示板に堂々と張り出された校内新聞。
ったく……新聞部も暇なのね。
ネタにされる方の身にもなって頂きたい!
もちろん内容は──、
『本城学と放課後の密会』
校門で待ち合わせしていたことの他に、喫茶店に居たことまで事細かく書かれている。
ここまでくると、弁解するのも疲れたって感じだわ。
こんな状況じゃ溜息をつかずにはいられない。
はぁ〜ぁと大きく息を吐いた時だった。
「有名人は大変ねぇ〜」
そ、その声は──。
背後からの聞いたことのある声に、私は恐る恐る振り向くことにした。
「麻理さん」
部長からの言付けだろう。いろんな面で気まずいとしか言いようがない。
「あなたにはまずお礼を言うわ。姉からの伝言よ」
「お礼……ですか?」
てっきり怒られるとばかり思っていたので、思わず拍子抜けしてしまう。
「美由紀のことを説得してくれたから。あいつの頑固さは並じゃないのは私も十分分かっているつもりよ」
説得……か。そういうことになるのか、一応。
「陸上部のためですもの当たり前じゃないですか〜アハハ」
口が裂けてもヤケになって、交換条件突き付けたなんて言えない。しかも……。
「それにしても変わったわよね、彼。前よりも表情が明るくなったわ。きっとあなたの影響ね」
「……麻理さんはまだ美由紀のこと好きなんですか?」
「好き……なのかなぁ。私とあいつの恋愛は『ゲームオーバー』になっちゃったのにね。私がどんなに好きでも彼には届くことはないの。美由紀の気持ち、私には理解できなかったから──。それが敗因ね、あの頃は相手のことなんて考えずに、自分のことしか見えてなかった。早く前に進めるようにならなきゃね」
「麻理さんならきっと素敵な恋が見つかりますよ」
「ありがとう。杉原さん!彼のことよろしくね」
そして、彼女は思い出しかのように言葉を繋げた。
「姉からもう一つ伝言!今回は大目に見てあげるけど部活はさぼらないこと!いいわね!だって」
「はい……」
なんだかとてもすがすがしくて、肩の荷がすうっと軽くなったような心地だった。