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「変えて下さい!!」
私は次の日いの一番で事務室に向かった。昨日行こうとしたのだが、アイツのせいで十七時を過ぎてしまい手遅れとなってしまったからだ。
ったく、あんなコトしやがって!今思い出しただけでも腹立たしい。
「あの~一体何のことでしょうか?」
事務担当者も単刀直入に『変えてくれ』と叫んでいる私に対して、理由が分からずタジタジなのは言うまでもない。
「寮の三〇一号室です!みんな同性同士でペアになっているのに私だけ相手が『男』なんです!」
「『男』……?そんなハズは」
そう言うと事務担当のちょっと鈍そうな女の人はパソコンをカチャカチャと操作し始めた。名前のプレートには『西村』と書いてあり、どうやらこの人は西村さんと言うらしい。
「ちゃんと確認して下さい!!そちらの明らかなミスなんですから!」
こういう場合絶対にミスをミスと認めず、まずこちらを疑う態度がどうも気にくわない。
「村瀬美由紀さんと杉原渉さんですよね」
「だ~か~ら!村瀬美由紀は『男』なんです!名前は女ぽいけど」
「……パソコンには『女』と登録されておりますね。こちらのミスです、大変申し訳ありません」
謝罪の言葉より私は早く部屋を変えてほしくて仕方なかった。
「とにかく早く変えて下さい!」
「あいにくですが……只今空いている部屋がなく、ペアもちょうどよく組まれている状態でして――少なくとも来年までは無理かと」
来年……?!
そっそんなぁぁぁ~!!!
「なんとならないんですか!お願いです!」
「そう言われましても……こればっかりは」
……最悪だ。
私はその場にへたり込んでただただ愕然とするばかりであった。
頭の中は、昨日の出来事と部屋を変えてもらえないというショックとでゴチャゴチャになっていた。
私は次の日いの一番で事務室に向かった。昨日行こうとしたのだが、アイツのせいで十七時を過ぎてしまい手遅れとなってしまったからだ。
ったく、あんなコトしやがって!今思い出しただけでも腹立たしい。
「あの~一体何のことでしょうか?」
事務担当者も単刀直入に『変えてくれ』と叫んでいる私に対して、理由が分からずタジタジなのは言うまでもない。
「寮の三〇一号室です!みんな同性同士でペアになっているのに私だけ相手が『男』なんです!」
「『男』……?そんなハズは」
そう言うと事務担当のちょっと鈍そうな女の人はパソコンをカチャカチャと操作し始めた。名前のプレートには『西村』と書いてあり、どうやらこの人は西村さんと言うらしい。
「ちゃんと確認して下さい!!そちらの明らかなミスなんですから!」
こういう場合絶対にミスをミスと認めず、まずこちらを疑う態度がどうも気にくわない。
「村瀬美由紀さんと杉原渉さんですよね」
「だ~か~ら!村瀬美由紀は『男』なんです!名前は女ぽいけど」
「……パソコンには『女』と登録されておりますね。こちらのミスです、大変申し訳ありません」
謝罪の言葉より私は早く部屋を変えてほしくて仕方なかった。
「とにかく早く変えて下さい!」
「あいにくですが……只今空いている部屋がなく、ペアもちょうどよく組まれている状態でして――少なくとも来年までは無理かと」
来年……?!
そっそんなぁぁぁ~!!!
「なんとならないんですか!お願いです!」
「そう言われましても……こればっかりは」
……最悪だ。
私はその場にへたり込んでただただ愕然とするばかりであった。
頭の中は、昨日の出来事と部屋を変えてもらえないというショックとでゴチャゴチャになっていた。