トリプレ
 昼休み、転校生はクラスの男子らとどっか行った。どうせ体育館かグラウンドだろう。
 私はもちろん!図書室。私のオアシス!サンクチュアリ!ヘブン!
 本に囲まれた空間…嗚呼、癒される~
 一生ここにいたい。
 しかし、無情にも時は流れ、予鈴という悪魔の鐘が鳴り響き、私を現実へと引き戻すのであった。

「相良、バスケうめぇな。」
「バスケ部入れよ。」
とか、教室は転校生を中心に賑やかだ。しっかも爽やかな笑顔を振りまいちゃってさ。ありゃまぁ、女子がキャーキャー言いますよ。

「国語の教科書は前の学校と同じだから大丈夫。」
「あっそう。」
「…そのそっけない態度、嫌われるよ。」
 こいつ…!
 先生が教室に入ってきた。もう少しでこの無神経な男を殴るとこだった。
 嫌われるだと?わかってんだよ、そんな事。でももう、どうしたらいいかわかんないんだよ…。
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