トリプレ
冬休みが終わり、みんながソワソワする時期がやってきた。
バレンタインデーである。
今年は出来れば相良君に渡したいけど、勇気がない。そもそも、まともに話せないのに渡せるわけがない。
だけど、琉璃に宣戦布告されたから、行動を起こさないと先を越される。
それに、ただでさえ相良君はモテるのに、ここで躊躇してたら琉璃どころじゃない。完全に出遅れてしまう。
家に帰ると、琉璃が先に帰ってきていて、台所に立っていた。私より先に帰宅とは珍しい。
でもチョコのニオイでその理由がすぐわかった。
「明日香は作らないの?」
お母さんはソファーに座っていた。
「えっと…どうしようかな。」
「琉璃と一緒に作ればいいじゃない。」
「ダーメ!明日香とはライバルなんだから。」
琉璃が台所から顔を出す。
「同じ人が好きなの?三つ子ってやっぱり好きなタイプも同じなのかな~。」
あまり嬉しい事ではない。
「明日香、早くしないと道具片付けちゃうよ。」
「え?だって一緒に作っちゃダメなんでしょ?」
「私は大体出来たから、今度は明日香の番だよ。」
「でも、こーいうの得意じゃないし。」
「同じ学校にいれるのも最後だよ。紘貴君、T高目指してるんだから。渡さないと後悔するよ、絶対。」
ライバルであるハズの琉璃に励まされた。
結局、琉璃に教えてもらいながらチョコを作った。
バレンタインデーである。
今年は出来れば相良君に渡したいけど、勇気がない。そもそも、まともに話せないのに渡せるわけがない。
だけど、琉璃に宣戦布告されたから、行動を起こさないと先を越される。
それに、ただでさえ相良君はモテるのに、ここで躊躇してたら琉璃どころじゃない。完全に出遅れてしまう。
家に帰ると、琉璃が先に帰ってきていて、台所に立っていた。私より先に帰宅とは珍しい。
でもチョコのニオイでその理由がすぐわかった。
「明日香は作らないの?」
お母さんはソファーに座っていた。
「えっと…どうしようかな。」
「琉璃と一緒に作ればいいじゃない。」
「ダーメ!明日香とはライバルなんだから。」
琉璃が台所から顔を出す。
「同じ人が好きなの?三つ子ってやっぱり好きなタイプも同じなのかな~。」
あまり嬉しい事ではない。
「明日香、早くしないと道具片付けちゃうよ。」
「え?だって一緒に作っちゃダメなんでしょ?」
「私は大体出来たから、今度は明日香の番だよ。」
「でも、こーいうの得意じゃないし。」
「同じ学校にいれるのも最後だよ。紘貴君、T高目指してるんだから。渡さないと後悔するよ、絶対。」
ライバルであるハズの琉璃に励まされた。
結局、琉璃に教えてもらいながらチョコを作った。