トリプレ
またその翌日、朝から紘貴を問い詰めた。もう嫌われるのは承知だ。どーせ、私の知らないとこに行くんだから。
「どこを受けるのかだけでいいから教えて。」
「…。」
紘貴は明らかにウザそうな顔をした。
ウニの言う通りにしつこくしたら、ウザい女になってしまったぜ…。
紘貴は無言で立ち上がった。もはや無視…?
「ちょっと来て。」
不機嫌そうな声だった。
言われるがままについていくと、やっぱり廊下の端だった。
「まだみんなには聞かれたくないから…。」
そう話しはじめた。
「叔父さん、また転勤になるんだ。だからT高は受けられない。」
「転勤って、どこに?」
「東京。」
「東京…。」
海を越え山を越えた、あの大都会の事か?
遠すぎる…。
「先生は知ってるけど、クラスのみんなには言わないつもりだから、瑞穂も黙っててね。明日香や琉璃にも言わないで。」
「…いつまでここにいるの?」
「卒業までは。」
じゃあ卒業したら会えなくなるんだ。東京に行ってしまうんだ。
「戻ろっか。もうすぐチャイム鳴る。」
「どこを受けるのかだけでいいから教えて。」
「…。」
紘貴は明らかにウザそうな顔をした。
ウニの言う通りにしつこくしたら、ウザい女になってしまったぜ…。
紘貴は無言で立ち上がった。もはや無視…?
「ちょっと来て。」
不機嫌そうな声だった。
言われるがままについていくと、やっぱり廊下の端だった。
「まだみんなには聞かれたくないから…。」
そう話しはじめた。
「叔父さん、また転勤になるんだ。だからT高は受けられない。」
「転勤って、どこに?」
「東京。」
「東京…。」
海を越え山を越えた、あの大都会の事か?
遠すぎる…。
「先生は知ってるけど、クラスのみんなには言わないつもりだから、瑞穂も黙っててね。明日香や琉璃にも言わないで。」
「…いつまでここにいるの?」
「卒業までは。」
じゃあ卒業したら会えなくなるんだ。東京に行ってしまうんだ。
「戻ろっか。もうすぐチャイム鳴る。」