トリプレ
 相良君とは今日でお別れ。
 昨日、瑞穂から相良君が東京に引っ越す事を聞いた。
 その時はショックだったけど、東京で元気に生きてくれればそれでいいと思えるようになった。
 初めて告白した男の子。
 残念ながらフラれちゃったけど、相良君と過ごした思い出が消えるわけじゃない。
 どれも大切な思い出。一生、忘れる事はないだろう。

「瑞穂、紘貴君行っちゃうよ。」
 琉璃が言った。相良君はもう校門まで歩いていた。
「あんた、気持ち伝えてないでしょ。東京に行っちゃうからって黙ってるつもり?そんなのダメだよ。早く、走れ!」
 琉璃は瑞穂の背中を押した。
「瑞穂、正直に気持ちを伝えたら、どんな結果であっても後悔はしないよ。」
 私からのアドバイス。
 瑞穂は相良君を追い掛けた。
 
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