トリプレ
 誰が何をしても文句なし、と宣戦布告したのに、結局瑞穂の背中を押してしまった。
 何をやってんだ、私は。最後に人の恋を応援するなんて…。
「琉璃っ!黄昏れちゃってどうしたの?」
 モモとスズカが校門前で待っていてくれた。
「私と離れるのが寂しいんでしょ?」
 これはスズカ。そう、私達はみんな別の高校だ。
「離れてたってさ、友達じゃんね。」
 モモは私の肩を叩いた。
「写真撮ろっか。」
 モモがカメラを出す。近くにいる女子にシャッターを押してもらうよう頼んだ。
「私達の友情も熱いよね!」
 三人の笑顔はいつまでも変わらない。
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