トリプレ
長女 明日香の迷走
修学旅行も終わり、スズカは無事にアヤベ君と付き合う事になり、また勉強漬けの日々に逆戻り。 本格的に受験がスタートしたって感じ。志望校はほぼ確定。私と琉璃はそれぞれのランクに合わせた高校を受験するつもり。瑞穂は管内一の難関校を受験するようだ。だから毎日勉強している。
夏休み前にテストがあった。タダで休みはくれないというわけ。
成績上位10名は、廊下に名前が貼りだされる。いつもトップは瑞穂で、私なんかの名前が載る事はまずない。
だけど今回、革命が起こった。
なんと1位は転校生の相良紘貴君だったのだ。瑞穂は2位。
「瑞穂が2位だって。初めてじゃない?」
隣で成績を見上げるスズカも驚いていた。入学してから不動の1位だったのに…。
「てっ…てめぇ!」
瑞穂の声だ。少し離れたところから瑞穂と相良君が成績を見ていた。
「なぁにが、ついていけないよ、だ。ほとんど満点じゃないか!」
瑞穂が怒ってる。
「瑞穂のノートのおかげだよ。」
「はぁぁ?ホントは出来るくせに黙ってたんだろ。ヤな奴だな。」
「瑞穂だってホントは三つ子だったくせに黙ってただろ。」
「それは関係ねぇだろ!」
低レベルな争い…。頭の良い人たちの会話とは思えない。
「瑞穂、もうやめなよ。」
仲裁に入る。
「こいつ、人をバカにしてんだよ。」
「そんな事ないじゃん。」
瑞穂は怒ると質が悪い。
「まさかてめぇ、T高受けないよな?」
T高は瑞穂の志望校。
「一応、第一志望はT高だよ。」
「ムカつくーっ!!」
あらら…ライバルだったのね。手強い敵だ。
「もういいっ!」
瑞穂はまんま負け犬のように去っていった。
「ごめんなさい。瑞穂の事は気にしないで。いつまでも怒ってはいないから。」
「…もしかして、君が明日香?」
あっ、そういえばまともに喋ったの初めてだ。
「そうです。」
「そっか。ずっと謝りたかったんだよね。俺、転校初日に君に失礼な事しちゃったから。覚えてる?」
あぁ、瑞穂と間違えて「さっきの事は謝ったハズだ」って半ギレで言われた事だ。
「瑞穂と間違えたんでしょう?よく似てるって言われるから気にしないで。」
「ありがとう。」
男の子とこんなに話したの初めてかもしれない。(泉以外)
相良君って感じ悪いかと思ったけど、優しいんだなぁ…。頭も良いし、カッコイイなぁ。
夏休み前にテストがあった。タダで休みはくれないというわけ。
成績上位10名は、廊下に名前が貼りだされる。いつもトップは瑞穂で、私なんかの名前が載る事はまずない。
だけど今回、革命が起こった。
なんと1位は転校生の相良紘貴君だったのだ。瑞穂は2位。
「瑞穂が2位だって。初めてじゃない?」
隣で成績を見上げるスズカも驚いていた。入学してから不動の1位だったのに…。
「てっ…てめぇ!」
瑞穂の声だ。少し離れたところから瑞穂と相良君が成績を見ていた。
「なぁにが、ついていけないよ、だ。ほとんど満点じゃないか!」
瑞穂が怒ってる。
「瑞穂のノートのおかげだよ。」
「はぁぁ?ホントは出来るくせに黙ってたんだろ。ヤな奴だな。」
「瑞穂だってホントは三つ子だったくせに黙ってただろ。」
「それは関係ねぇだろ!」
低レベルな争い…。頭の良い人たちの会話とは思えない。
「瑞穂、もうやめなよ。」
仲裁に入る。
「こいつ、人をバカにしてんだよ。」
「そんな事ないじゃん。」
瑞穂は怒ると質が悪い。
「まさかてめぇ、T高受けないよな?」
T高は瑞穂の志望校。
「一応、第一志望はT高だよ。」
「ムカつくーっ!!」
あらら…ライバルだったのね。手強い敵だ。
「もういいっ!」
瑞穂はまんま負け犬のように去っていった。
「ごめんなさい。瑞穂の事は気にしないで。いつまでも怒ってはいないから。」
「…もしかして、君が明日香?」
あっ、そういえばまともに喋ったの初めてだ。
「そうです。」
「そっか。ずっと謝りたかったんだよね。俺、転校初日に君に失礼な事しちゃったから。覚えてる?」
あぁ、瑞穂と間違えて「さっきの事は謝ったハズだ」って半ギレで言われた事だ。
「瑞穂と間違えたんでしょう?よく似てるって言われるから気にしないで。」
「ありがとう。」
男の子とこんなに話したの初めてかもしれない。(泉以外)
相良君って感じ悪いかと思ったけど、優しいんだなぁ…。頭も良いし、カッコイイなぁ。