トリプレ
泉はしばらく学校に来ていない。義務教育とはいえ、このまま卒業出来るんだろうか?
そしてそのまま夏休みに…。
「暑いよ~。」
扇風機の前を独占。瑞穂は夏期講習、琉璃はプール、私は家。
「扇風機の前にいたら、こっちまで風が来ないじゃない。」
お母さんもバテている。団扇を扇いでいる。
「お母さん、アイスないの~?」
「さっき食べたでしょ~。」
「クーラー買おうよぉ。」
「北海道の夏は短いからいらないの。」
「でも暑いよ~。」
「暑いね~。」
…。
「スーパー行かない?クーラーがんがん効いてんじゃん。」
我ながらナイスアイディア!
「そうだね~。ついでに晩御飯のおかずも買ってこよっか。」
というわけで、私とお母さんは車に乗り込んだ。
車の中はムワ~ッと蒸し暑い。これじゃあ家の中の方が涼しいよ…。
「暑いっ!車が冷えるまでちょっと待とう。」
お母さんは車から飛び出した。私も続く。
「なんなの今日は!絶対異常気象だよ。」
文句を言っても涼しくはならない。
ふとお隣りさんを見る。泉の家だ。ちょうど玄関から泉のお父さんが出てきた。
「こんにちは~。」
お母さんが声を掛ける。
「あっ…こんにちは。」
平日におじさんが家にいるなんて珍しい。
「今日は暑いですね。どこか行かれるんですか?」
そういえば、おじさんはボストンバックを持っている。
「えぇ…ちょっと…。」
「お気をつけていってらっしゃい。」
お母さんと共に頭を下げる。泉のお父さんは慌てた様子で車に乗り込んで発進した。
「急いでたみたいだね。」
「だからって挨拶しないわけにはいかないでしょう。」
おっしゃる通りです。
そしてそのまま夏休みに…。
「暑いよ~。」
扇風機の前を独占。瑞穂は夏期講習、琉璃はプール、私は家。
「扇風機の前にいたら、こっちまで風が来ないじゃない。」
お母さんもバテている。団扇を扇いでいる。
「お母さん、アイスないの~?」
「さっき食べたでしょ~。」
「クーラー買おうよぉ。」
「北海道の夏は短いからいらないの。」
「でも暑いよ~。」
「暑いね~。」
…。
「スーパー行かない?クーラーがんがん効いてんじゃん。」
我ながらナイスアイディア!
「そうだね~。ついでに晩御飯のおかずも買ってこよっか。」
というわけで、私とお母さんは車に乗り込んだ。
車の中はムワ~ッと蒸し暑い。これじゃあ家の中の方が涼しいよ…。
「暑いっ!車が冷えるまでちょっと待とう。」
お母さんは車から飛び出した。私も続く。
「なんなの今日は!絶対異常気象だよ。」
文句を言っても涼しくはならない。
ふとお隣りさんを見る。泉の家だ。ちょうど玄関から泉のお父さんが出てきた。
「こんにちは~。」
お母さんが声を掛ける。
「あっ…こんにちは。」
平日におじさんが家にいるなんて珍しい。
「今日は暑いですね。どこか行かれるんですか?」
そういえば、おじさんはボストンバックを持っている。
「えぇ…ちょっと…。」
「お気をつけていってらっしゃい。」
お母さんと共に頭を下げる。泉のお父さんは慌てた様子で車に乗り込んで発進した。
「急いでたみたいだね。」
「だからって挨拶しないわけにはいかないでしょう。」
おっしゃる通りです。