トリプレ
 夜はだいぶ涼しくなった。瑞穂も琉璃もお父さんも帰ってきて、夕飯は素麺。
「お父さんの会社はクーラー効いてて良いね~。こっちなんてスーパーまで避難だよ。」
「そのかわり働いてるからいいの。」
 でた。俺は働いてる宣言。
「時代はクールビズだよ。」
 そうそう。瑞穂の言う通り。
「私なんてクーラーのない教室でひたすら勉強だよ。脳みそ溶けるよ。」
 うわ~地獄。
「だからプール行こって誘ったじゃん。」
「そんな暇ない。」
 まぁ、瑞穂は受験勉強で忙しいからねぇ。私は水着姿がイヤで行かなかったけど。
「明日も暑くなるらしいよ。」
 お母さん天気予報!
「じゃあ明日の分のアイス、今から買ってきてもいい?」
 やっぱアイス無いとキツイもんね。
「じゃあお父さんはあのイチゴのかき氷の中にクリーム入ったやつね。」
 お父さん、リクエスト早いな~。何気に子供っぽい…。
「明日の分だよ。」
「じゃあ2個買ってきて。」
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