ギブス
「…っね、ダメ」


…と、またまた可愛く首を傾げた紗理奈に…


『…っう…、うん…分かった…』


「ホントっ…良かったお願いねっ
で、松本にゎ…内緒ねっ」


『…っう、うん…』


その…、紗理奈の笑顔に…柚葉は、思わずため息をついた…


相葉 紗理奈とは、中学の時から…何度か同じクラスになり、仲もいい…

1番の親友とも言えるだろぅ…

陶器のよぅな…色の白い肌に、桜色のよぅな頬…
形のいい目鼻立ちに唇…
緩やかなウェーブのかかった…薄茶色の髪…
背も…、小柄で 150弱しかなぃ柚葉に比べ…紗理奈は、柚葉より10センチ近くも高い…

ナニを取っても…、自分にはないモノばかりだった…



朝、コテで…巻いた髪も…、昼休みには少し崩れかかり…、マスカラもハゲギミだった…


『………』
【…いぃな…

あたしも、紗理奈みたぃに…

髪を染めて、緩めにパーマでもかけたら…

大人っぽくなれるのかもしれなぃのに…


いくら、制服…可愛くたって、ダメじゃん…っ】


もぅ、1度…大きなため息をついた柚葉の耳元に…


「柚葉っ…これから世界史だょっ」


…と、紗理奈は、制服のスカートの中から鏡を取り出し、メイクのチェックをしている…
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