ギブス
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‐社会科準備室‐


…から、出て来た諒と奏…

時刻は、既に…7時を回っていた…


「お前、こんな時間になるまで…待ってなくても良かったのに…」


…と、自分の後ろにいる弟の奏の方に、視線を送りながら言った諒…


「だ〜…って、飯ゎどぅすんだょっ
資料作り…手伝ったんだから、諒…、飯、奢ってよ…っ
俺、寿司がいぃなっ」


そぅ、猫なで声で言う奏に、諒は頬をひきつらせながら…


「…回るヤツにしてくれ…っ」


そぅ、ため息混じりに言った…


その、薄暗い廊下に、佇んでいる人物に…諒と奏は、気がついた…


「…櫻井先生…、ちょっといぃですか…っ」


その、低めがちな声…に、聞き覚えがあった…


「……っ」


「諒、俺…先に車に行ってる…っ」


そぅ言った奏に、車の鍵を渡した諒…


諒は、奏が廊下の角を曲がったのを見届けてから…


「で、神城の兄さんが…俺に何の用かなっ」


その、冷ややかな声と共に…

電気も点いていなぃ…薄暗い廊下で、諒が自分のコトを言い当てた…と、言うコトに驚いた裕隆…
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