ギブス
『…はぃ…っ』


…と、ストラップを付け終えた携帯を諒に差し出した柚葉…


「…あ、ありがとぅ…」


受け取った携帯のストラップをかざしながら…


「実はさ…」


その、店内の灯りによって…、光を放つストラップの天然石を…見つめていた諒…

その瞳を…、柚葉に向け…


「…言ったんだょね…っ」


『…っえ…っ』


…と、諒を見上げながら…聞き返した柚葉…


「柚葉のお母さんに…、この前…呼び出して、会った時に…」


『…って、…ナニを…っ』


全く…もって、諒がナニを言いたいのか分からない柚葉…


「…娘さんを…ください…って…」


…と、やっと…柚葉の方を向き、そぅ言った諒…


『…っえ…』
【…いま…

なんて…言ったの…っ】


大きな瞳を…見開きながら…、聞き返した…柚葉…


「…娘さんと…結婚させてください…って…
柚葉のお母さんさ…、“本人が…、同じよぅにそぅ望んでいるのなら…”…って…
まぁ…、まだまだ先のハナシだけど…
それなら…って、一緒に暮らすのも認めてくれたょ…」


その、言葉に…

溢れ出した生暖かい涙が…、ポロポロと溢れ出す…


ソレよりも…、胸の中に暖かい炎が生まれ出たよぅに…温もりが増していく
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