ギブス
「君に…、あの日…逢わなければ…
俺が…、君のお母さんから奪うコトもなかったのにな…っ」
その、諒の言葉に…柚葉の頬に、涙が伝い落ちる…
「あの日…、君の胸にシルシをつけなければ…」
『…どぅして…、そんなコト…っ』
【…いま…
…言うの…っ】
意を決したかのよぅに…、深い息を吐いた諒…
「奏から…、聞いてるだろ…っ
俺と奏は、吸血の本能が違う…
血に対する欲求が違うんだ…
俺は、アイツのよぅに…ただ少しの血を分け与えて貰うだけで良いワケじゃない…
…命を…奪い尽くすまで…、自分の欲求は、止められない…っ」
『…ソレでも…っ』
【…あたしは…っ】
「現状が…変わってしまった…
君の…血の代わりに…っ」
柚葉が…‐構わない‐…と、言いかけた瞬間…
諒の、テーブルの上に置いたままになっていた携帯が鳴り響いた…
閉じたままの携帯の着信音が鳴り響く…
「…はい…っ」
“…あ、兄貴…”
諒の弟の奏からだった…
俺が…、君のお母さんから奪うコトもなかったのにな…っ」
その、諒の言葉に…柚葉の頬に、涙が伝い落ちる…
「あの日…、君の胸にシルシをつけなければ…」
『…どぅして…、そんなコト…っ』
【…いま…
…言うの…っ】
意を決したかのよぅに…、深い息を吐いた諒…
「奏から…、聞いてるだろ…っ
俺と奏は、吸血の本能が違う…
血に対する欲求が違うんだ…
俺は、アイツのよぅに…ただ少しの血を分け与えて貰うだけで良いワケじゃない…
…命を…奪い尽くすまで…、自分の欲求は、止められない…っ」
『…ソレでも…っ』
【…あたしは…っ】
「現状が…変わってしまった…
君の…血の代わりに…っ」
柚葉が…‐構わない‐…と、言いかけた瞬間…
諒の、テーブルの上に置いたままになっていた携帯が鳴り響いた…
閉じたままの携帯の着信音が鳴り響く…
「…はい…っ」
“…あ、兄貴…”
諒の弟の奏からだった…