ギブス
「…まさか…っ、」


…と、微かに吹き出しそぅになるのをこらえながら…三上は、裕也から視線を反らした…


「でも…っ
先日の事件も…、この子の近くで…っ
もし…、仮に…6年前の殺人事件の犯人が生きて…、この第一発見者である女の子を覚えているとしたら…っ
自分の身を滅ぼすかもしれない女の子を…放っておきますか…っ」


その言葉に…、三上は笑いながら…


「そんな…、憶測でモノを言うより…
聞き込みをして…、犯人の目星でもつけろよ…」


急に、笑うのを止め…、裕也を睨みつけるかのよぅな瞳を向け…、言った三上に…


「っすいません…
ただ…、心配なんです…」


そぅ、真顔で言った裕也に…
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