ギブス
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『…っあ…、あの…ここまででいぃです。
ありがとうございました…』


…と、軽く頭を下げた柚葉…


家まで、数Mの距離の住宅街の道…


柚葉に、突然…そぅ、言われた奏は瞬きを繰り返しながら…


「え でも…あとちょっとだし…」


『…あ…っ、でも…奏さん、遠回りまでして…送って来てくれたし…も、遅いから…っ』


…と、即座に奏から視線を反らしながら…つぃ、言い訳めぃた言葉を発した…


「……っ」


その、柚葉の些細な行動や言動に、奏は…一瞬にして、嫉妬心が渦巻いていた…


『ごめんなさい。
じゃ、失礼します…』


視線を反らしたまま…、奏に軽く頭を下げた柚葉…、そのまま踵を返し…住宅街を足早に歩いて行こうとした…


…が…、その腕を急に掴まれた…
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