ギブス
ドアに手を掛けよぅ…とした寸前…

その、柚葉の手の上に触れそぅで…触れられなぃ手…

瞬時…に、振り返った柚葉…


『…先生…っ?』


「…やっぱり…、気が変わった…」


…と、柚葉が振り返った…と、同時に聞こえた諒の声…


その、次の瞬間…、その口元に…何かをしめらせた白いガーゼのハンカチがあった…


『……っ』
【…っな…、ナニ…この匂い…っ】


一瞬…の、コトで…何が何だか分からない…


急激…に、襲われた睡魔に…

抗うコトも出来なぃ…


柚葉は、重たくなった瞼を…そのまま伏せ…、足元からバランスを崩し掛けた…


倒れる…、その寸前の所で…柚葉の身体を抱き留めた諒…


瞼を閉じ、意識を失った柚葉の…頬に降りかかっていた髪を…、諒は払いのけた…


「…放課後まで…、待てなくなった…」


…と、独り言のよぅに…呟いた…


柚葉の…柔らかな頬に触れ、その頬に口づけをした…
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