ギブス
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夕暮れも過ぎた…7時近く…


学校の…職員専用の出入り口から出て来た諒…


「…櫻井先生…っ」


その、諒のすぐ背後から…追いかけながら、耳に届いた声に…諒は、振り返った…


諒に、近づいて来た女生徒は、足を止めた諒に、軽く頭を下げ…


「…すぃません…、1年A組の相葉です…
あの…、神城 柚葉…、
今日の昼休みから…見かけなぃんですけど…
先生、何処にいるか…知りませんか…っ」


その、猜疑心を孕んだ瞳…

その、紗理奈に…わざと笑みを作りながら…


「さぁ、知らないけど…
何故、俺に…っ」


「昨日…、先生に注意されて…落ち込んでいたみたぃだったし…」


その、紗理奈の言葉に…、諒は微かに吹き出しそぅになりながら…


「確かに…、注意はしたけど…そんなの、誰だって…するコトだと思うけどな…っ
でも…、昨日…放課後に僕の所に来てから…会ってはいなぃよ…
今日は、君たちのクラスの授業はなかったし…」


…と、にこやかな笑みを浮かべた諒…

諒の、その笑みに…紗理奈は瞬時に頬を赤らめた…


「…そ、そぅ…ですよね…っ?
すぃませんでした…」


そぅ…、深く頭を下げ…踵を返し、駆けて行った紗理奈…


「………」


その、紗理奈の背中を…冷めた目つきで見つめた諒…
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