ギブス
その、声に…声が聞こえた方を見上げた柚葉…

その、目の前にいた…人物の姿に、一瞬にして…涙が溢れ出しそぅ…に、なった…


『…お兄ちゃん…っ』


裕隆は、柚葉が落としそぅになった…湯のみが乗ったお盆を奪い、困ったよぅに…笑いかけた…

その、笑顔に…

胸が…、締め付けられた…


『……っ』
【…お兄ちゃん…、

まさか…知ってる…っ


…叔母さん達の話…っ】


裕隆は、目の前で、その瞳に涙を浮かべている柚葉の頭を軽く叩きながら…


「…大丈夫だょ…」


そぅ…、笑いかけた裕隆…


「失礼します…」


…と、襖の中にいる…叔母たちに一声かけ、裕隆は、部屋の中に入って行った…
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