シロネコノート改
さて、フロイトは、なぜ人は神経症や
精神病にかかるのかを考えました。

彼が出した答えは「リビドー」。
これは「性的エネルギー」のことで、

性欲の抑制が厳しかった当時のオースト
リア社会において、社会環境によって
押さえつけられた人々の性的エネルギー
が、さまざまな症状を引き起こすものと、
フロイトには見えたのでした。

それに対して異議を唱えたのが、同志の
心理学者アドラー。アドラーは、

「いやいや、フロイトさん、それもある
 かも知れないけど、人の「劣等感」と
 それを克服しようとする力が、症状を
 引き起こすのが大きいと思うよ」

と言いました。しかしフロイトはそれを
認めず、こうして両者は別れ別れになり、
自分なりの心理学を追求することになっ
たのでした。

アドラーは日本では不思議と知られて
いませんが、フロイト・ユング・アドラ
ーで「深層心理学の3巨頭」だと言われ
るほどの大物です。

「児童相談所」を世界で初めて創ったの
はこの人で、僕も2冊ほど関連の本を
読みましたが、

いま「育児」をしている人は必見である
ような気がします。

「アドラー心理学の基礎」や
「アドラー博士のキレる子供にしない法」
などありますので、ぜひ読んでみてくだ
さい。





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