シロネコノート改
ところでさっきの教えの3、「音・色・
匂い・味・感触を書く」というのは、
超重要なテクニックですよ!

僕は本でそれ知るまで、それホントに
やってなかったんですが、やってみたら、
ホントに文章がリアリティを増します。

僕が文章関係の本で知ったテクニックの
中でも、一番重要だったことと言っても
いいくらいですよ。

そのようにやっている文章を紹介します。
以下は江國香織の「冷静と情熱のあいだ
(赤)」から抜粋。


前庭は藤がさかりだった。ぶどうのよう
にたれさがる、やわらかなうす紫色。
藤の下には、色鮮やかなベゴニアが幾鉢
も置かれている。

建物に一歩入ると温度が3度くらいさが
る気がする。日陰のような、土のなかの
ような、掘りたての野菜のような、独特
の匂い。

頑丈な二重扉がついていて、上下する
たびに、なにかが壊れたのではないかと
心配になるくらい大きな音をたてる
のろまのエレベーター。


ということで、どーですか! 色、体感
温度、匂い、音・・全部入ってますね~、
これがプロレベルの文章ですね。

江國香織はこういう描写が上手い人
ですので、一冊買って適当に書き写して
みるといいかも知れませんね。
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