ギャップ的恋愛論
あたしの心を今捕らえて離さないのは、間違いなく神木、…ううん、怜二だね……?
あたし、やっぱり怜二が好きなのかな……?
そう思った途端、顔がかあっと熱くなる。
あたし、あたし……
「……こっち、向いて…?」
耳に直接響いてくる声に、後ろを振り向くと−-……
「………怜二」
そこには会いたくてたまらなかった人が優しく微笑んでいて。
さっきまで関わりたくない男No.1だった神木だとわかっていても、あたしはその胸に飛び込びたい衝動に駆られて手を伸ばす。
でもやっぱり素直じゃないから、
「………帰るわけないじゃん…」
と、力無く押し返す事しか出来ないけど。
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