ギャップ的恋愛論
ひんやりした室内に入るなり、怜二はあたしをベッドに座らせて自分もその隣に腰を下ろした。
「なんで黙ってたの…?」
あの日、どうして言ってくれなかったの?
むくれるあたしを見てふっと笑うと、怜二は少しだけ視線を逸らして言った。
「なんとなく、かな…?」
「なんとなく、何?
言いづらかった?」
「まあそんなとこだ……」
うん、そりゃそうだよ…
あんな場所で同級生に会ったら、あたしだって他人のフリするもん。
でも、助けてくれたのは嬉しかったよ…?
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