ギャップ的恋愛論
あたしの手首を掴んでいた怜二の手が、あたしの頬にゆっくり触れて、また上を向かされた。
嫌が応でも視線が絡み合う。
「どういうつもりで、キス…したの?」
ファーストキスの事より、そっちの方が気になるよ……
少しはあたしの事、気にしてくれてるの…?
「お前、見た目と全然違うのな?
どんだけ純情なんだよ…
キスすんのにいちいち理由なんていらねぇだろ…?」
…………えっ?
少しくらい甘い言葉が返ってくると思っていたあたしは、一瞬で夢から覚めた気分。
気づけば、上に跨がる怜二の体を突き飛ばしていた。
「はっ??アンタの方がもっと違うじゃんっ!!
最低最悪な不純男っ!!」
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