ギャップ的恋愛論
俺が中3になった時、ついに親父が初めて女の人を家に連れて来た。
『結婚しようと思ってる』
ああ、そうですかって感じ。
よく飽きもせずに結婚しようと思うな?
さすがに口にはしなかったけど、代わりに反対もしなかった。
親父には親父の人生があるし。
ただ、『お前が中学を卒業するのを待って、新しい家に引っ越そうと思う』って言われた事が嬉しかった。
しかも俺が受験する高校に合わせて、新居も決めると言う。
誰も自分の過去を知らない場所に行きたかった俺は、ここぞとばかりに隣の県の高校に行きたいと言ってやった。
各県に系列病院がある親父は早速異動願いを提出し、見事その県に4月付けで異動が決まった。
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