ギャップ的恋愛論





さっき居た場所まで辿り着いた神木は、まだ無言のまま背中を向けている。






「……ねぇ、怒ってる…?」






その重圧に耐えられず、先に声をかけたのはあたしだった。






「さっきの事、怒ってるんだよね……?」






ちょっと何か言ってよぉ……







「……怒ってねぇけど、呆れてる…」





ため息を落としながらやっと振り向いた神木の顔からは、眼鏡が消えていて。







おかげでこんな状況にも関わらず、あたしの胸は久しぶりの怜二モードにキュンキュンしてしまう。






`
< 237 / 395 >

この作品をシェア

pagetop