ギャップ的恋愛論
せっかく慰めてくれてるんだろうけど。
「もういいよ…」
どん底まで落ち込んだ気持ちは一向に晴れてくれなくて。
ため息ばかりついているあたしに呆れたのか、朋歌はとんでもない事を言い出した。
『だったら新しい恋でもしたら?』
「………えっ…?」
『ちょうど今日、アンタを訪ねてきた男が居るんだけど』
…………男?
「誰よ?それ……」
『5組の向井君。知ってる?』
「んんとぉ、なんとなくは……」
確か1年のくせにバスケ部でレギュラーになった人だっけ?
一時期、祐子が騒いでいたような……
「その人があたしに何の用があったの?」
喋った記憶すらないのに…
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