ギャップ的恋愛論
・アワアワする女
昼休みになっても、あたしのモヤモヤは消えてはくれなかった。
逆にもっと膨らんだ気がする。
それはひとえに、向こうに座るバスケ部の3人が、相変わらず神木の批判をしてるからであって。
その会話がこっちに筒抜けだから。
「アイツ、マジで足手まといだよな?」
「いいのは頭だけってかぁ!」
ムカッ−−
いいのは顔もだよっ!
アンタ達3人がいくら束になって掛かろうが、神木の格好良さには勝てっこないんだからっ!
喉まで出かかった言葉を無理矢理飲み込んだ。
またあたしが神木を庇ったら、今度こそ間違いなくその理由をクラス全員に聞かれてしまうだろうし。
そうなった時、黙ってられる自信が、あたしにはないから。
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