ギャップ的恋愛論
「えっ!?なんで?なんで?」
昨日の話を知らない祐子がしきりにあたしに話しかけてくるけど、あたしだって呼ばれる意味がわからない。
なぜか梓は『ああ』って顔してるし、朋歌は早く行って来いって目で合図してる。
仕方なくドアへと向かった。
「ちょっといいかな?」
「はあ……」
気の抜けた返事をしたあたしに、向井君とやらははにかんだように微笑むと、いきなり向きを変えてゆっくり歩きはじめた。
………ってか、何処行く気?
訳がわからないまま渋々その後ろをついて行った。
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