ギャップ的恋愛論
………お願い…?
「彼氏、今居ないんだよね?」
「う、うん…」
何だろ……
なんかこの雰囲気、まるで告白場面みたいじゃない……?
この頃は普通の友達のように接していた向井君の真剣な表情に、久しぶりに緊張感が沸いて来る。
ペットボトルで冷やした筈の両頬に、再び熱を帯びるのを感じた。
「もし、俺が……」
向井君の声に、体がビクッと強張る。
この雰囲気、何度体験しても慣れない……
脇に挟んだ缶ジュースが、やけに冷たく感じた。
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