ギャップ的恋愛論
運よく、木立を抜け出たところで自販機を見つけた。
ポケットに手を突っ込んで小銭を探す。
チャリ〜ン
握れるだけの小銭を掴んで取り出した時、指のすき間から一枚の硬貨がこぼれ落ちた。
………ちっ…
拾うのも面倒臭くて、掴んでるだけの硬貨を覗いていると、いきなり背後から男の声が聞こえた。
「ちょっと君、100円落ちたよ…?」
後ろを向くと、見知らぬ男が胡散臭い笑みを浮かべて俺を見下ろしていた。
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